慶應義塾大学医療系三学部合同教育

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2016年度の中期プログラム

日程

2016年9月24日(土)

場所

湘南藤沢キャンパス(本館)

参加者

合計  360名
・医学部4年  100名
・看護医療学部2年  111名
・薬学部薬学科4年  149名

概要

山口仲美氏の講演「がん患者の悩み」を拝聴し、医・看・薬混成8名~9名×42グループに分かれ、提示された課題についてグループ討議を行いました。その後、代表グループによるプロダクトのプレゼンテーションと、講師によるフィードバックが行われました。

 9月24日(土)12時10分~17時30分に湘南藤沢キャンパスにおいて、「医療系三学部合同中期教育」が実施されました。対象学年は、医学部と薬学部は4年生、看護医療学部は2年生で、合計360名が参加しました。

 岡野医学部長と小松看護医療学部長の開会挨拶に続き、今年度は、埼玉大学名誉教授の山口仲美氏を講師としてお招きし、ご自身の2つのがん経験をもとに「がん患者の悩み」をテーマにご講演いただきました。 

 学生は、事前に配布されたワークシートに、講演から聴きとった「がん患者の悩み」を記載してグループ討議に臨みました。講演後、3学部が混成した1グループ8~9名、合計42グループに分かれ、各グループに配置されたファシリテーターと共に小教室に移動しました。グループではまず自己紹介を行い、司会、記録、発表の役割を決め、グループ討議の課題である「がん患者の悩みを抽出し、チームとしてどのように対応したらよいか具体的に考える」に取り組みました。討議は、①各自がくみ取った「悩み」の発表、②悩みの中から2つを選び、チームとしてどのように対応したらよいか具体的に考える、③そのうちの一つを発表用の資料にまとめる、という順に進められました。

 講演の内容が大変具体的であり、学生は講演を聴きながら熱心にメモをとっていたことから、①の「悩み」の抽出と共有はスムーズで、中には悩みの背景やそのプロセスにまで話し合いが深まったグループもありました。②の、「チームとしてどのように対応するか具体的に考える」の討議では、展開の進み方はグループにより違いがありましたが、患者さんの立場にたった見方・考え方を理解しようとする議論も見られ、医療職者として具体的な対策が活発に討議されていました。

グループ討議の内容は、小教室(3グループ)で1グループ5分のプレゼンテーションが行われ、その後42グループ全員が集合し、代表7チームによるプレゼンテーションにより、成果を共有することができました。山口氏からは、プレゼンテーションに対する具体的なフィードバックがあり、同時に将来の医療職者に対する期待と課題をいただきました。最後に、杉本薬学部長より閉会の挨拶があり終了となりました。

終了後に実施した学生のアンケート調査では、今回の合同教育に対し「大変よい」、「よい」と回答した割合が、医学部84.4%、看護医療学部85.2%、薬学部81.6%という結果でした。

コメントでは「医・薬・看の学部が揃っているからこそできるディスカッション。今後も続けてほしい」「それぞれの専門性を知ることができ、チーム医療が大事だと実感した」などの意見が多く、中期教育の目標である医療チームの大切さ、医療チームのあり方を考えることができたようです。