医療系三学部合同教育とは
慶應義塾大学には 、医学部に加え、2001年に看護医療学部が開設、2008年に薬学部が開設され、3つの医療系学部が揃いました。
近年の医療では、専門分化が進む一方で、専門職同士のコミュニケーション、患者さんを中心としたチーム医療の重要さが増しています。それを受けて、医療系学部の合同カリキュラムを取り入れる大学が増えてきました。慶應義塾においても、2011年度より、医療系三学部合同教育「グループアプローチによる患者中心の医療実践教育プログラム」がスタートしました。
医療系三学部合同教育は、初期（医学部1年生、看護医療学部1年生、薬学部1年生）、中期（医学部4年生、看護医療学部2年生、薬学部4年生）、後期（医学部6年生、看護医療学部4年生、薬学部6年生）の3つのプログラムで行われています。
【初期】
教育目標：将来のチーム医療を見据え、チームの一員としてのあるべき態度を考え身につける。
チームメンバーとの対話を通して、コミュニケーションの重要性を学び、チームの一員としてのあるべき態度を身につけます。
【中期】
教育目標：よいチーム医療とは何かを理解する。
多職種のメンバーと協力して患者中心の医療を提供するために、医療チームについて理解を深め、よい医療チームのあり方を理解します。
【後期】
教育目標：チーム医療を実践する。
患者中心の医療を提供するために、医療チームの構成員としての役割を理解し、幅広い職種からなる他のメンバーと協調して問題に対処します。
また、初期・中期・後期プログラム以外にも、全員が対象ではありませんが、ラオス研修プログラムや、三学部合同臨床実習トライアルなどが行われています。
これらのカリキュラムを通して、医療系三学部の学生が、学生のうちから大いに交流を深め、将来、患者さん中心のグループアプローチによる医療が実践できる医療人に成長していくことが期待されます。慶應義塾 の医療系三学部は信濃町、湘南藤沢、芝共立とキャンパスが互いに離れているというハンディキャップがありますが、それを乗り越え、充実したプログラムにしていきたいと考えています。