慶應義塾大学医療系三学部合同教育

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2013年度の中期プログラム

日程

2013年9月28日(土)

場所

湘南藤沢キャンパス(本館)

参加者

合計  371名
・医学部4年  102名
・看護医療学部2年  110名
・薬学部薬学科4年  159名

概要

講演「"モンスター・ペイシェント"にあなたはどう向き合うか」(重藤啓子様(NPO法人肺高血圧症研究会代表理事))のあと、医看薬混成8-9名×42グループに分かれてディスカッション・プレゼンテーションをおこないました。

9月28日(土)、12:10~17:30、湘南藤沢キャンパスにおいて「医療系三学部合同中期教育」が実施されました。対象学年は医学部・薬学部の4年生、看護医療学部の2年生で、当日は総勢371名がSFCに集合しました。合同教育は、2011年から初期教育(対象は新入生)が開始されたので、医学部・薬学部の学生にとっては、初めての機会となりました。

プログラムは看護医療学部長大田喜久子君,薬学部長望月眞弓君による開会の挨拶から始まりました。つづいて、医学部専任講師福島裕之君(小児科)から疾病および講演者の背景についての紹介があったあと、「"モンスター・ペイシェント"にあなたはどう向き合うか」という演題で、重藤啓子様(NPO法人肺高血圧症研究会代表理事)に講演をしていただきました。その後、学生たちはグループごとに小教室へ移動して、「患者中心の医療を提供するための医療チームについて理解を深め、よい医療チームのあり方を提示できる。」という課題についてディスカッションを行いました。

1グループは8,9人ほどで、グループによっては途中で議論がなかなか進まないときもありましたが、ファシリテーターとして参加している教員の助言を受けて、グループらしさを表現した話し合いを行い、それぞれの教室でその成果を発表し合いました。

教室ごとの発表終了後は再び全員がホールに集まり、κ(カッパ)、ε(エプシロン)、ι(イオタ)、ο(オミクロン)の4つの教室棟ごとに選出された4つのグループの発表が行われました。同じ課題に対しての成果ですが、医療者と患者の関係の持ち方やチーム構成などに、グループごとの個性が表現された発表内容でした。発表に対する質問や討議も活発に行われました。

まとめとして、重籐氏から"未来の医療者への期待"とでもいうべきフィードバックをいただきました。多様性を認める、患者の攻撃力は医療者を信頼したいというメッセージ、情報収集から情報交渉の出来る人へ、患者自身の経験の活用(例:患者会)など、現役の医療者にとってもどれも心に深く留めておきたいものばかりでした。最後は医学部長末松誠君の挨拶をもって今回の中期教育は閉会しました。

今年度も台風の到来が懸念されるなかSFCは好天に恵まれ、三学部の学生が交流するのにふさわしいさわやかな秋の一日となりました。学生たちからは、お互いの学部を知る機会になった、異なった価値観に触れることで新しい視点を知った、他の医療職との違いを知ることで自分の専門性がよりはっきりとした、職種が異なっても患者を一番に考える事で医療がよりよいものになっていくという共通の考えが持てた、などの意見がありました。加えて、もっと自分の専門性を開拓すべき、学部によって現場体験(実習)の違いがあり、話し合いがピタッと来ないときもあったなど、学部カリキュラムの進み方による意見の違いなども感じていたようです。しかし、2年後の再会が楽しみであると後期教育への期待の声も聞かれており、全般的に有意義な経験になったと思われます。