慶應義塾大学医療系三学部合同教育

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2013年度の後期プログラム

日程

2013年4月30日(火)

場所

信濃町キャンパス/芝共立キャンパス(2キャンパス同時開催)

参加者

合計  379名
・医学部6年  102名
・看護医療学部4年  111名
・薬学部薬学科6年  166名

概要

腎代替療法の治療選択に関わるケースシナリオ2本について医看薬混成10-11名×18グループ×2キャンパスに分かれてディスカッションし、「今後の医療・ケア計画」をプレゼンテーションしました。

4月30日(火)、9:30~17:00 信濃町キャンパス、芝共立キャンパスにおいて「医療系三学部合同後期教育」が実施されました。対象学生は医学部・薬学部の6年生、看護医療学部の4年生で、総勢379名が信濃町キャンパスと芝共立キャンパスに分かれて、参加しました。今回の対象学生たちにとっては、初めての三学部合同教育と言うことで、事前準備をかなりしっかり行ってきている様子がうかがえました。

プログラムは、医学部教員門川俊明君、栗原勲君による「事前講義」と薬学部教員木津純子君、大谷壽一君による「Workshopの進め方」に関する説明から始まりました。その後、各キャンパスで18グループ(1グループ10~11名)に分かれて小教室に移動して、他己紹介でアイスブレークを行った後、司会者、発表者、記録係を決めました。事前に配布しておいたシナリオA(自力通院困難で、軽い認知症がある腎硬化症による慢性腎不全患者)あるいはシナリオB(糖尿病性腎症患者で、きわめてアドヒアランスが悪い患者)に基づいて、模造紙、ホワイトボード、付箋紙などを自由に使いながらグループディスカッションを行い、まず患者が現在抱えるプロブレムを挙げました。さらに、医師、看護師、薬剤師を含むチームカンファランスに提案する「今後の医療、ケア計画をまとめる」作業を行いました。昼食時間を含み約4時間のグループディスカッションで、いずれのグループも各学部の特徴が出る活発なディスカッションが展開されました。各グループにはファシリテーターとして教員1~2名が参加し、適宜助言をしていきました。3グループが中教室に集まり、5分ずつ発表を行い、代表発表グループを決定しました。その後、大教室に18グループが集合し、3つの代表発表グループがシナリオA、3つがシナリオBについて、5分ずつプレゼンテーションを行いました。充実したグループディスカッションが反映され、各職種の役割を活かした魅力的なアプローチが多数発表されました。

最後に信濃町キャンパスでは、医学部長、看護医療学部長、芝共立キャンパスでは、薬学部長の総括で締めくくられました。

終了後に実施したアンケート調査では、医学部学生では"大変よい"・"よい"が80%を占め、看護医療学部では84%、薬学部では94%といずれも高い評価が得られ、他学部の学生とディスカッションすることにより、新たな視点から医療チームにおける役割を認識できた、もっと早い時期からこのような機会が欲しかった、などの意見が多数寄せられました。次年度には医療人として巣立つ最高学年の学生にとって、チーム医療を垣間見る有意義な一日となったようです。