慶應義塾大学医療系三学部合同教育

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2018年度の後期プログラム

日程

2017年4月28日(土)9:30~17:00

場所

信濃町キャンパス・芝共立キャンパス(2キャンパス同時開催)

参加者

合計  374名
・医学部6年  112名
・看護医療学部4年  110名
・薬学部薬学科6年  152名

概要

腎代替療法の治療選択に関わるケースシナリオ2本について、医看薬混成10-11名×18グループ×2キャンパスに分かれてディスカッションし、「今後の医療・ケア計画」をプレゼンテーションしました。

最初に、医学部教員による「腎代替療法に関する事前講義」で基本知識の共有を行い、次に薬学部教員による「グループワークの進め方」について説明が行われました。その後学生達は、18グループ(1グループ10~11名)に分かれて小教室へ移動し、グループワークに取り組みました。
まずアイスブレークとして、2人1組となり互いにインタビューした情報をもとに、グループ内で相手のことを紹介する「他己紹介」を行いました。その後、司会者、発表者、記録者および全体発表での質問者を決め、事前配布されていたシナリオA(自力通院困難で、軽い認知症がある高齢の女性)あるいはシナリオB(糖尿病性腎症患者で、きわめてアドヒアランスが悪い男性)について、模造紙、ホワイトボード、付箋紙などを自由に使いながらグループディスカッションを行い、「患者が現在抱えるプロブレム」を挙げました。次に、医師、薬剤師および看護師を含むチームカンファランスを想定し、そこに提案する「今後の医療・ケア計画」を討議して、A4用紙2枚程度の発表資料としてまとめました。グループワークはそれぞれ個性的ながら、和やかな雰囲気で行われ、昼食時間も含め約4時間のグループディスカッションを行いました。各グループにはファシリテーターとして各学部の教員1~2名が参加し、適宜助言を行いました。各学部の学生はすでに臨床実習を経験しており、各職種を意識した立場で、「この症例にどのような介入が必要か」という事前課題に各自取り組んでディスカッションに臨んだこともあり、多くのグループで非常に活発で中身の濃いディスカッションが展開されました。

次に、同じシナリオを討議した3グループが中教室に集まり、書画カメラを用いて5分ずつの発表を行い、代表発表グループを決定しました。その後大教室に全18グループが集合し、シナリオAおよびシナリオBについてそれぞれ3つの代表グループによりプレゼンテーションが行われ、各発表に対する質疑応答が行われました。発表では、単なる病態解析や治療方法に留まることなく、患者とその家族の思いや不安にまで踏み込んだ医療・ケア計画が策定され、臨床実習を体験した各学部最高学年同士ならではの成果として、各職種の特徴を活かした質の高いアプローチが多数発表されました。
全体発表・討論のあとには、医学部教員によるフィードバックが行われ、実臨床での経験も踏まえ、学生にとって印象に残る指摘・解説が行われました。